DXA共同使用について

骨粗鬆症診療において、骨密度測定は欠くことのできない検査です。
しかしながら、骨密度測定器がないために診断、治療に踏み切れないケースが多々あると思います。
当院ではDXAによる骨密度測定、骨粗鬆症認定医による治療方針の決定を共有するネットワークを提供いたします。
なぜ二重エネルギーX線吸収測定法DXAがよいのか?
DXA法では、腰椎、大腿骨、前腕骨の骨密度を評価することが可能です。
ガイドラインや診断基準では、骨密度測定はDXA法による腰椎、大腿骨近位部の骨密度測定が原則とされています。
骨粗しょう症性骨折の中でも大腿骨近位部骨折と椎体骨折は生命予後に関わる重要な骨折であることからも、腰椎と大腿骨の骨密度測定を行うことがゴールドスタンダードとなっています。
国際臨床デンシトメトリー学会(ISCD: International Society for Clinical Densitometry)の公式見解では、測定部位について「すべての患者で腰椎大腿骨を測定すること」とされています。
前腕骨(手首付近の骨)の測定は、大腿骨、腰椎の測定または評価が不能な患者、副甲状腺機能亢進症の患者、著明な肥満の患者(DXA法のテーブルに乗れないほど)に限定するとされています。
なぜ超音波骨密度QUS法、第二中手骨X線骨密度MD法ではいけないのか?
QUS法
QUS法はX線を用いず簡易に測定可能であることからスクリーニング検査としてはとても有用です。
小児や妊婦にも安全に使用できる点は優れた検査方法です。
しかしながら、欠点 として誤差が大きいこと、温度の影響をうけることがあり、ガイドラインでは『骨粗鬆症の診断には用いることはできない』とされています。
今後技術的な開発がなされ、有用性が確認できることが期待されます。

MD法
MD法は末梢の皮質骨の骨密度を評価することができます。
大きな装置も必要ないことから、一般の診療所でもよく使用されています。
しかしながら、欠点として誤差が大きいこと、骨粗鬆症で減りやすい海綿骨が評価できない点があります。
ガイドラインでは骨粗鬆症の診断に用いることはできるとされています。
骨粗鬆症治療薬は主に海綿骨に影響するため、『治療開始後のモニタリングには適していない』のが欠点です。
当院への紹介について
当院では簡易の紹介状を用いて、以下のようなリクエストにあわせて対応いたします。
1) 骨粗鬆症の診断、治療はご自分でするがDXAによる骨密度測定のみして欲しい
2) 骨粗鬆症の定期検査のためDXAによる骨密度測定のみして欲しい
3) 骨粗鬆症の診断をして欲しい
4) 骨粗鬆症の治療は自院で行うが、診断と治療方針を決定して欲しい
5) 骨粗鬆症の治療が長期期間になっており、継続の必要性を相談したい
6) 骨粗鬆症の診断、治療のすべてを任せたい

以下のコンサルトフォームに記載し、紹介受診をお願い致します。
FAXで送られる方は以下より用紙をダウンロードしてください
WORD形式
PDF形式